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Signatory Vintage Glen Rothes 1997がズラリと揃い踏み

 シグナトリーヴィンテージのグレンロセスが4本揃いました。全て蒸留は1997年です。

シグナトリーヴィンテージ社は1988年創業のスコットランドでは古株のボトラーズです。長い歴史と確かな樽の選定でシグナトリーの上級レンジの熟成20年以上のボトルはどれも美味しかった記憶しかありません。南ハイランドのエドラダワー蒸溜所のオーナーでもあります。今では雨後の筍のごとく乱立しているボトラーズも、2000年以前はボトラーズといえばゴードン&マクファイル、シグナトリー、ケーデンヘッドの3つ、って感じでした。

なんで1997ばかり4本も入荷したかと言うと熟成年数が違うからなんですね。


1997-2017の19年は数年前に入手したもので、息子に生まれ年のウイスキーを飲ませてやろうと思って買ったものです。息子には1杯だけ飲ませればよいかと考えて、お店で販売中のボトルです。

1997−2020の23年はお店の商品として上質なスペイサイドモルトを拡充したかったから買いました。天にも昇るような官能的なスペイサイドモルトには、やはりシングルカスクなら熟成年数20年以上は欲しいところです。

残り2本は1997-2021の24年で、まったく同じロットです。1本はお客さんの誕生日プレゼント用と、残り1本はせっかくだから息子にもボトル1本丸々あげちゃおうと気が変わったので改めて買いました。

子供が20歳になったら一緒に生まれ年の酒を飲む、お客さんでも同じことを考えている人がいらっしゃいます。
と言っても、ワインだと瓶内熟成のため保管が大変です。ちゃんとしたワインセラーがないと劣化のリスクが高いので個人では10数年の保管はかなり難しいです。
ウイスキーなら樽熟成なので20歳が近づいた頃に手頃なボトルを買えば大丈夫です。数年の保管なら乾燥と紫外線にだけ気をつければ大丈夫です。

まあ我が家の場合、20歳を通り越してしまったので23年物になりましたが。就職祝いでプレゼントしたいのですが、コロナのせいでもう2年以上会っていません。
なんでも息子の友達から聞いた話では、同級生が集まって飲んでいる時に「ウイスキーってのはなぁ…」ってガキのくせに偉そうに語っているそうです。語りたいなら1流を知ってからにしろ!ということで、今年こそグレンロセス抱えてマニラに遊びに行きます。


ここ数年は、やれ山崎だマッカランだ、やれ新しい国産ウイスキーだ、新しいボトラーズだ、と争奪戦が過熱しています。僕としては転売する気もコレクター癖もないし、珍しいウイスキーが欲しいのではなく美味しいウイスキーが飲みたいだけなので、こういうボトルを探し回っています。個人的にはこんな上出来なロセスが放置されていることに驚きです。モッタイナイ。僕の認識ではグレンロセスはスペイサイドモルトを代表するトップドレッシングの1つなのですが。

19年は驚異のコストパフォーマンスでお客さんにも好評です。まだ試飲していませんが23年もおそらく幸せを感じさせてくれる極上な1本のはず。ぜひどうぞ。


グレンロセス蒸溜所はスペイサイドのローゼスの街に位置します。ロセスもローゼスもどちらもRothesです。カタカナ翻訳ややこしい。街の名前を蒸溜所の名前にしているんです。その他にもグレングラント蒸溜所やスペイバーン蒸溜所もローゼスの街にあります。こじんまりとした可愛い町並みなので1泊してもよいかと思いますよ。
整備された小川と綺麗な建物

差し色の赤が映えます
(2012年撮影)