岡山 BAR SEVENじゃがな

岡山でバーやってます

究極のホテルライフ

 大阪のホテルに泊まった時のこと
僕「えぇ!?冷蔵庫にミネラルウォーターが置いて無いじゃんか!」

嫁「あるわけないでしょ」

バーテンダーという出張が無い仕事のため、人生で宿に泊まった日数は海外の方が多いんです。アジアのホテルの感覚でいると500mlのミネラルウォーターが1人2本が当たり前と思っていました。暑いし、あまり綺麗でない街場のレストランに行くとき用に、常にミネラルウォーターを持ち歩くのがアジア旅行の基本です。日本でも沖縄ならミネラルウォーター置いてませんでしたっけ?もう長いこと沖縄にも行ってないので覚えてないや。

この2ヶ月間、全国旅行支援を活用してアチラコチラと遊び歩いていましたが、国の金を使った遊びはまだ続いておりまして実は先日もホテル泊でした。

自分にとって世界中で一番快適な場所はマイホームが持論ですが、全国旅行支援のおかげで家に足りないものが2つあることに気付きました。それは大浴場と朝食ビュッフェです。これは頑張ってもどうにもならない。

そして、もうひとつ気付いたのはやはりホテル泊は疲れが取れないということ。いくらシモンズのベッドが快適といえども、低反発マットレスのクイーンサイズのベッドで愛犬のいびきを聞きながら一緒に寝るのが至福のひとときです。ホテルはお客さんがリラックスできるように色々と工夫していますが、さすがに家ほどリラックスできないし寝付きが悪い。「やっぱ家に帰りてぇ」って思う瞬間があるんです。

そんなこんなで色々考えて究極のホテルライフを思いつきました。いつでも家に帰れる近場のホテルで大浴場と朝食ビュッフェを満喫するという使い方です。
僕の場合、夕方にホテルのチェックインを済ませて大浴場でリラックして18時には店に出勤。深夜2時まで仕事してホテルに戻って仮眠。朝食を食べて再び朝風呂に入ってからチェックアウト。ホテル泊なのにホテルにおらず、朝食と大浴場をしっかり楽しむという遊び方です。

岡山市内の大浴場と朝食ビュッフェが良さそうなホテルを厳選して、今月は2つのホテルに泊まりました。
1つは駅前のアベストグランデ岡山。新しくて施設はきれいだし、神戸ポートタワーホテルのグループなので接客もシティホテル級で丁寧で感心しました。朝食も力を入れていて岡山名物のサワラにママカリ、デミカツ丼にホルモンうどん、ひるぜん焼そばまで揃えていました。県外からお越しの人が「岡山で〇〇を食べた」と言うにも充分のクオリティーです。どれも美味しくいただきました。

ただし「やっぱり大浴場って良いよなぁ」って感じたのは、大阪で泊まったホテルの大浴場が貸し切り状態で凄く快適だったからでした。今回はお客さんが多かったので他人のチ○コ見ながら風呂に入るのは嫌いだった自分を思い出しました。普段から温泉とかスーパー銭湯とかほとんど行きません。大浴場は良いけど貸し切りに限る。

あと全国旅行支援を活用した遊びには自己負担額1000円未満というマイルールを設けていたため、アベストグランデ岡山だと予算的に部屋がキャビンルームになりました。キャビンルームとは畳3畳ほどの部屋と廊下をドアの代わりにカーテンで仕切っただけの、旅館業法で言うところの簡易宿泊施設です。風呂や洗面などの設備を付けなくて良いのでスペース効率がよく、限られたスペースにより多くのお客さんを宿泊させることができます。言ってしまえば西成のドヤ街の安宿と一緒です。もちろんアベストグランデ岡山は清潔でベッドも空調も快適だったのですが、廊下を歩く音や遠くから聞こえるおっさんのいびき、近くの部屋の物音などが聞こえます。自分が出す音も気を使います。宿泊者も多かったし気にならない人は問題ないみたいですが僕はダメでした。プライバシーが確保できてトイレと洗面がないと無理です。

もう一つのホテルは建物が古く、部屋は可もなく不可は少々。朝食は品揃えは充実しているものの特筆することもなく味もいたって普通でした。「そんなもん誰が買うのよ?」というご当地お土産が目に付くところに置いていたり、あちこちに余計な注意書きがあったり、全体的に洗練度に欠ける印象。ホテル名は伏せておきます。お金掛けなくても余計な物を撤去するだけで印象は良くなるのに勿体ない。アドバイザーとして雇ってくれないかな。

しかし、どこにビジネスホテルに行っても置いてある食欲をそそらないあのハムとソーセージはどうにかならないものですかね?
朝食ビュッフェが旅行の楽しみのひとつになるような、ジューシーなソーセージやカリカリのベーコン、目の前で焼いてくれるオムレツ、ズラリと並んだスモークサーモン、興味深いローカルフードの品々。色鮮やかなフルーツとデザート。よくよく考えたらそれ相応の宿泊費を払ってるからのクオリティーなんですね。

記憶に残る朝食ビュッフェは海外なら2004年に宿泊したシンガポールシェラトン タワーズ シンガポール。品揃えも味もサービスも完璧で素晴らしかったです。もちろん朝食以外もスタッフはキチンとしていて、家具や調度品から建築部材まで高級感があり、それはそれは全ての品質が高いホテルでした。今見たらあの狭い部屋が1泊5万円で驚いた。お客さんはビジネス利用のエグゼクティブなパリッとした人が多くて、ジジババ子連れ3世代の呑気な日本人観光客はちょっと浮いていました。
スコットランド人並みにケチな僕がなぜそんな高級ホテルに泊まったかと言うと、旅行代理店のミスでダブルブッキングのため急遽ホテルが変更になったからです。当時はシンガポールの物価も安かったのでシェラトンもそんなに高くなかったはず。
ホテルで得したぶん、近くのニュートンフードセンターできっちりボラれましたけどね。今となっては懐かしい思い出です。

その他もアジアのリゾートホテルはローカルフードからコンチネンタルまで品揃えが多く、開放的な屋外の席で食べたり、どこも朝食が楽しみになりますね。

国内旅行は基本的に素泊まりにして地元の朝からやっているお店に行くため、数少ない経験だと鳥取県境港のドーミーイン系列の御宿野乃が凄かったです。近海物の魚介類の品揃えが10種類以上あって朝から海鮮丼が自作できるんです。その他にも和洋品揃えは豊富。足りないのは酒だけです。ここは朝食を食べにだけでも行きたいぐらい。部屋は驚くほど狭かったですが境港に行くならお勧めです。

今回は普段は泊まることのない地元のホテルに泊まってみて、出張や旅行で飲みに来てくれるお客さんの事が色々と理解できたような気がします。良い勉強になりました。


ボルネオのネクサスリゾートの朝食ビュッフェを食べる生意気な子供たち。当時、小学生の長男もすっかり社会人ですが、昨日連絡があり会社の日本撤退に伴い解雇になるそうです。わずか6ヶ月で無職に。まあフィリピンの就労事情はアメリカみたいに条件が良いところへポンポン転職するのが当たり前なので問題は無いみたいです。会社から撤退の発表がある前から転職活動していましたし。