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フライパンのコーティング備忘録

 前回、記事の最後にフライパンのAmazonリンクを貼り付けたのですが、よく考えたらフライパンのコーティングについて知識を持ち合わせていない自分に気が付きました。物を知らずに好き勝手に発言するのはよろしくないのでフライパンのコーティングについて調べてみました。あ〜、オタク気質ってイチイチ色々気になって生きづらい。


フライパンのコーティングは古くて弱いものから順に
・フッ素樹脂加工
一番古くからあるコーティング。どうしてくっつかないかは化学苦手なので分かりません。ちなみによく耳にするテフロンはデュポン社の商標登録。

・マーブルコート
フッ素と一緒にマーブル(大理石)を混ぜてコーティングしたもの。大理石だけに強い。

・ダイヤモンドコート
大理石よりダイヤモンドのほうが硬そうというイメージどおりマーブルより強い。金属製の調理器具を使ってもOKと謳うメーカーもあります。

・チタンコート
「史上最高峰」とティファールは謳っています。ティファールとフレーバーストーンぐらいしか売ってなさそうです。検索してもアフィリエイト記事ばかりでよく分かりません。

耐久性は、どの加工タイプにおいてもコーティングの厚みによっても変わってきます。当然、厚いほうが良いです。


Amazonの購入履歴から我が家の26cmフライパンの使用期間をまとめました。
アイリスオーヤマ(ダイヤモンド)18ヶ月
パール金属(フッ素)5
和平フレイズ(ダイヤモンド)10
ビタクラフト(フッ素)19
パール金属(ダイヤモンド)19
パール金属(ダイヤモンド)10
その時々で使用条件が違うので正確な比較はできませんが、その他に26cm深型と20cmフライパンも含めての総合判断が以下のとおり。

やはりフッ素は弱くてサイズ問わずいずれもほぼ1年前後で廃棄。マーブルでも長持ちしたもののありましたが安定して強いのはダイヤモンドでした。唯一、ビタクラフトがフッ素でも長持ちしています。歴史のあるアメリカのメーカーです。コーティングが厚いのか?高かったからコーティングが剥がれても騙し騙し使っていたのか?とりあえず重かったという記憶しかありませんが、こうして数字にすると長持ちしています。

国内有名メーカーのパール金属は大小合わせて10枚以上は使っていますが、改めて数字にしてみると、どうも品質が安定してないような気がします。最短では先月買った18cmフライパンのフッ素コーティングが1回目で気泡ができて剥がれました。いつもどおり中火で使っただけなのに。今回の件も踏まえて過去の使用履歴も考慮すると、僕としては回避メーカー入り。和平フレイズもAmazonではお馴染みメーカーですが、50歩100歩といった印象です。中国でフライパン作っている工場って何社ぐらいあるんでしょうね?

結論としては耐久性と価格を考慮するとダイヤモンドコートが現状ベストな選択でしょう。ではダイヤモンドでコーティングの厚いものが最適解となるわけですが、殆どの商品が加工の厚みまでは表記されていません。

ただしダイヤモンドコートは混合素材のためか目玉焼きスルッと感ではフッ素にやや劣るような気がします(マーブルも同様)。あくまで個人の経験による感想です。
となると、使い方によってはフッ素でコーティングが厚いものが最適解なのかも?あ〜、もう分かんなくなってきた!

ではAmazonの評価を参考にしようとしても、ヴェブレン効果(より多くのお金を使って手に入れたものに、より高い価値を感じる心理)が働いて価格とスコアはほぼ正比例しており、あまり信用できません。それにほとんどのコメントが僕と同様「買ったばかりなので耐久性はわかりませんが良さそうです」という意味のない感想。そうなるのも仕方ないのですが。

お客さんでフライパン製造またはフッ素樹脂塗装の中の人、いませんかね?詳しい話や裏事情を教えて下さい。


以上を踏まえてコスパ優先なら僕の紹介したダイヤモンドコートではほぼ最安値のベストコが悪くない選択ではないかと。よくこの価格でダイヤモンドコートのフライパン売れるもんです。ベストコは大阪の小さな総合雑貨屋さんで調理器具から家具まで色々な商品を輸入している会社のようです。まあ最近よくあるやつです。
数回使ってみて好印象だったので卵焼き器も追加購入しました。綺麗なブラウン色も気に入ってます。ダイヤモンドコートのフライパンってたいてい内面にダサい柄が入ってるのね。アレ要らん。
肝心なのはコーティングの厚みです。2〜3ヶ月で駄目になるか、2〜3年持つか。一緒に人柱になりませんか?

コスパなんか気にしねぇよ」という人はティファールのチタンコートを買うのが一番良さそうです。ちなみに配送に時間がかかりますがAmazonでは3〜4割ぐらい安く買えます。なんでだろう?

大幅値引きですが配送には1〜2ヶ月かかるらしいので気長に待てる人向け。販売はAmazon.co.jpになっているので安心はできるはずです。


素材で言えば鉄のフライパンも良いです。管理ができるなら耐久性も熱伝導も凄く良いです。10年以上は余裕で使えるそうです。なのでプロの料理人がよく使うのは鉄です。僕も使ったことがありますが管理が面倒臭くなって捨てました。それにIHだと中華料理のようなものすごい強火でもOKという鉄の良さが活かしきれないです。

セラミックは鍋を使ったことがありますが、くっつきまくって全然駄目でした。

チタンやステンレスは使ったことがありません。

ちなみにくっつきが気になりだしたフライパンは買い換える前にオイルクレンジングを試してみると蘇るかもです。方法は平野レミさんのレミパンのページをリンクしておきます。

おそらくレミパンを買えば僕みたいに悩む必要はないんでしょうね。使いやすい3つのサイズのシンプルかつスキのない商品構成や、磁石でくっついたりする便利なツールのギミックとか便利そうだし、ガラス蓋やツールはもう持っているというリピーターのために本体のみの単品販売も用意されていたりと、20年以上のR&Dでブランドアップデートを繰り返してファンを獲得してきたremyチーム、とても優秀です。なんだかアップルに近いスマートなイメージを感じます。
高いので僕は買わんけど。

1960年頃にテフロンのフライパンが発売されて60年以上。いったい人類はいつまでフライパンのコーティングのことで悩み続けるのでしょうか?